独占対談 第1回
産業能率大学入試企画部部長 林巧樹さん
今回のインタビューは動画でもお楽しみいただけます。
是非ご視聴ください。
産業能率大学は、1998年に初めてAO入試を導入して以来、従来のAO方式に加えキャリア教育接続方式、AL(アクティブラーニング)方式など、独自の総合選抜型入試方式を展開しています。
今回、産業能率大学入試企画部部長 林巧樹さんに
平均評定が4.0未満の受験生でも難関AO入試・推薦入試に合格する方法についてお話をお伺いしました。
Q:「AO入試と言えば林さん!」と言えるくらいにすごい人なのですが、読者の皆さまにもそのすごさを知っていただきたいので、まずは、林さんご自身について教えてください。
凄いと言われると恥ずかしいのですが、
今年の4月で入試の仕事を25シーズン目 4分の一世紀行っています。
総合型選抜入試(AO入試)ですとか、AL(アクティブラーニング方式)、キャリア教育接続方式というやり方がありますが、それらを全部私が作ってきたので、世の中の面接系入試についてだいたいわかっていると自分では思います。
Q:高校の評定についてお聞きしたいと思います。
面接系入試では評定が重要なのではないかと受験生は懸念していますが、いかがですか?
評定が高ければそれは有利です。
できれば4.0以上は欲しいところです。
それくらいあるとどの高校へ行っていても、勉強してきた自分に自信を持てている子が多く、
成績のことを聞かれたときに、「待ってました!」となるわけです。
Q:評定が低くて悩んでいる受験生もいると思いますが、そういう子たちは今から何を意識すべきですか?
少しずつでもよいからとにかく成績を上げてほしいです。
我々はよく「右肩上がり」「右肩下がり」と言いますが、
1年生の時に比べて2年生の成績が上がり、さらに3年で上がるカーブを描いてくれていると、
仮に全体の評定平均値が4.0を割っている子でも、1年の時より頑張ってきているな!ということは、「勉強に目覚めてきているな」という事を理解します。
逆に1年生の時がピークの子もいます。一番多い理由は、遊んでしまうことです。
下がるケースの場合は正直なかなか挽回し辛いので、とにかく上げることが一つ目にあります。
Q:同じ評定でも右肩上がりか右肩下がりなのかで評価が全然変わってくるということですね。
評定平均が低い子が高い子に勝つことがありますが、それは、やり抜いたことがあるかどうかですね。
よくあるのは部活です。朝練から含めて死に物狂いでやった子と、やってはいるけどそこまで努力していない子がいます。
Q:そこをどう見分けていますか?
話を聞くと分かります。あるいは、書いてあることを読むと結構分かります。
やり抜いた子というのは、そこまで優秀な成績を納められなかったりあるいはレギュラーになれなかったという子も結構いますが、本人的には充分自分はやり切った。やり抜いたから後悔していない、ただやっぱりその分若干勉強は時間を削ってしまったかな。というのが分かります。
Q:書類にも詳しく書いていたりするということですね
そうですね。そこが書いてあると僕達もよく聞きます。
大学によるかもしれませんが、アルバイトも小遣い稼ぎでやっている子と店長の代わりみたいなことまでやっている高校生もいますよね。
そのぐらいやり抜いた子だと成績が良かった子たちと同じような自信を持った言葉が出てきます。
Q:社会を経験しているという経験値が自分を高められるということですね
そのことが面接を通して説得力を持って「ああ、この子本当にここまでアルバイトで頑張ったんだな」と「15~16歳でこういった事をやっているなんてすごいな」と思えるかどうかですね。
ボランティアだとか部活も対外的なものだとか探求学習とかいろいろなことがありますので、
その中でやり抜いた経験を持つ子はすごいなと思いますね。
昔、評定があまり高くない子がいたのですが、その子が合格した理由が「3年間誰よりも早く学校に来ていた。」ということでした。丘の上にある学校でその子は自転車通学していました。通学時間は小一時間掛かっています。学校の先生もその子が門を開けるものだと当てにするぐらいでした。もうやり抜いているんです。
Q:ユーモアがあったとしてもやり抜いた経験がある方が良い?
実は、その子はそのことが自分にとって面接でアピールできる材料だとは思っていませんでした。
意外と皆さんそう言うところがあることを忘れているかもしれないです。
Q:自分の中でやり抜いたことを考えて見る?
そうですね。やり抜いたことがないという子も当然いると思います。
もし評定平均があまり良くなければ、まずはそこを認めましょう。
Q:見栄を張るなということですね?
頑張ってないのに、「頑張ってました」はやめましょう。
その代わり、そのことを自分がちゃんと客観的に理解していてどういう風に自分を変えたら勉強をするのか?とか、あるいは何が自分に足りなかったのか?
「これからどうしたいのか?」ということを視野を広げて色々な角度で考えてみて、それを伝えてくれるといいかなと思います。
Q:「今までとこれからのことを考える」そこを重要視して面接に挑んでほしいということですね。
そのような材料で自分が今までやらなかったことをそこで取り返すしかないと思います。
Q:自分を認めて変わろうとする自分をアピールするということですね?
その時に何も努力をしていないと言葉だけになってしまうので、ちゃんと努力している所を見せてほしいと思います。
Q:まとめると、面接系入試では高い評定が必要ということですか?
高い方が良いという感じですね。
勉強してきたことで自信を持てるからということの方が大きいと思います。
Q:いま評定が低い人が合格するにはどうすればよいですか?
自分がやり抜いたことを持っていれば、それをとにかくアピール材料にすることが、勉強の成績とは別の意味で大きな力になると思います。
逆にそれもない子はとにかく今は勉強を頑張りましょう。右肩上がりにとにかく成績を持っていくことが第一です。
これから先のことを考えたり調べたりして過去に自信がないのであれば将来・未来に自信を持てるようにしましょう。
学校の成績も高校によってばらつきがあるというか、みんなが高くなる学校もあったりするし、成績が厳しくつけられているところもあったりします。
大学側はそういうところをちゃんと見ていますから、あまりそこを意識し過ぎなくてもいいかなと思います。
お忙しい中、ありがとうございました。
もし、今回の記事を読んで質問や相談がある方は、ぜひKOSKOS公式ホームページまでお問合せください。
また、KOSKOSではAO入試、推薦入試受験生、保護者を対象に無料個別相談を実施しています。
KOSKOSの認定講師がマンツーマンであなたの質問、相談にお答えします。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
質問、相談大歓迎!